ミントの栽培・利用情報
ミントは、栽培容易で、自分で育ててポプリ材料にすることが簡単にできるので、栽培情報と、ポプリ以外のものに利用する方法の記事を設けることにしました。
ミントの植物データ
- シソ科ハッカ属
- 学名:Mentha sp.(属の総称)
- 英名:Mint
- 和名:はっか(薄荷)
- 原産地:ユーラシア大陸・アフリカ
- 多年性
- 草丈:30~100cm
実際に育てると分かりますが、ミントは、とてもよく育ち、よく増えます。ミントを一株、庭の隅に植えておくと、じわじわと領土を広げ、付近がミント畑のようになってしまいます。採っても採っても無くならず、気軽にいくらでも使えます。
このように、頑丈なため、ミントは交配も容易で、雑種が生まれやすい植物です。現在では600種を超える品種が存在すると言われます。
種類により、香りは多少異なりますが、スッとする清涼感は、全種類に共通して存在します。
ミントにはどんな種類があるのか
上の項にも書いたように、ミントの種類は多いです。現在、種や苗で入手しやすいものを、下に挙げてみます。
ペパーミント スペアミント ホースミント アップルミント キャットミント カーリーミント パイナップルミント オーデコロンミント ペニーロイヤルミント グレープフルーツミント クールミント コルシカミント キャンディーミント ジンジャーミント ラベンダーミント レモンミント マウンテンミント etc...
ミントの育て方
ミントは、ほぼ放任主義で育てても大丈夫なほど、栽培容易な植物です。元気すぎて増えすぎに注意しなければならないくらいです。
ミントは、種でも販売されています。しかし、非常に微細な種で、撒くのに気を使います。また、ミントは交雑を繰り返すためか、先祖返りすることも多く、種から育ったものが、安定した株に育たないこともあります。
ということから、「どうせ安いポット苗からいくらでも増やせるのだ」という考えのもとに、私は種まきから育てようと思ったことがありません。なので、ここでは苗を買ってきて育てる方法と、挿し木の方法のみ紹介します。
植え付け
苗を植えつけるのは、地植えでも、鉢やプランターでもOKです。置き場所は、日なた~半日陰くらいの場所が良いです。できれば、真夏の直射日光が当たるような場所は避けた方がいいです。
置き場所に関する注意
ミントは、交雑しやすいので、近くに別種のミントがあると(例えば、スペアミントとペパーミントを隣り合わせていると)、合いの子がどんどん発生してしまいます。それを増やして面白がるのでなければ、交雑しないように注意する必要があります。(交雑は、妙に香りの無い株が生まれたり、真の雑草化を始めたり、良いことはあまりありません)
地植えにするなら、別種のミントは、距離を離して植えます。鉢なら、離して置くようにします。
また、地植えにする場合、隣の植物の領土に、どんどんミントの根が入り込み、隣の植物を枯死に追い込むことがあります。これを避けたい場合は、ミントを鉢のまま植えるなどして、根を周囲に広げない工夫が必要です。
ミントは、ほぼ中性の用土を使う
ミントは、それほど用土を選ばない植物です。簡単に済ませるなら、専用用土を使うのが一番手軽です。ハーブ用土の中には、「ミントに使える」と明記したものがありますので、それを使えば確実です。無ければ、野菜用土や、何にでも使えるタイプの培養土でもいいです。
土のブレンドが苦にならないなら、ブレンドして作ると良いでしょう。ちなみに、私は、赤玉土7:腐葉土3のような、ごく一般的なブレンドで、以前は作っていました。最近は、面倒になって、ハーブ用の培養土を使うことが多いです。
水やり
ミントは、水を切らさないようにします。土の表面が乾いたら、水をやります。
肥料
園芸書など見ると、理想の施肥は、「月に1回程度。ミントは窒素系肥料を好む」などと書いてあります。
個人的なことを言いますと、私は上記のようにたびたび肥料をやりません。それで十分育ちます。
ミントの栽培は、かなりおおらかに考えて大丈夫なので、このあたりは個人の見解というか、判断でなんとでもしてしまえます。
害虫対策
ミントは、それほど虫が付く植物ではありません。私は、ほかの植物にニームオイルや木酢液をかけるときに、ついでにかける程度で済ませています。
ミントを育てていると、株元にダンゴムシが集まってきて(ダンゴムシは、ミントの香りが好きらしいです)、大集団になることがあります。しかし、集まってくるだけで、直接の害はありませんので、放っておいても大丈夫です。「なんだか気持ち悪い」という方は、やはり木酢液などで追い払うのが良いでしょう。
冬越し
冬の間、株の上部がは枯れますが(枯れないこともあります)、根だけで越冬します。すべて、放っておいて大丈夫です。
挿し木の方法
私の試したところでは、ミントを挿して増やすには、「水挿し」が一番簡単かと思います。水挿しとは、茎を水につけて発根させてから土に植える方法です。
まず、ミントの枝を、10~15cmの長さに切ってきます。(ミントの株を持っていなくても、お知り合いにミントが増えて困っている方がいれば、喜んで分けてくれるでしょうし、スーパーのハーブコーナーにあるフレッシュ・ミントでもできます)
それを、水を張ったコップなどに挿しておくと、数日で発根しますので、1週間~10日後には、土に植えられるようになります。
※こちらのブログに、ミントの水挿しの実例が載っています→新・花の情報局のblog:ミントの水挿し
ハーブ苗 ミント ペパーミント ホワイト 3号(1ポット)ミントの利用方法
ミントの利用方法としては、
- ミントティーにする
- 氷を作るときに、ミントの葉を一枚入れ、ミントの香りの氷を作る
- 飲み物に浮かべる
- デザートに添える
- お料理に使う(ドライでも、フレッシュでも)
- ハーブバスにする
- 乾かして、ポプリにする
- お絞りをつくるときの水やお湯に、ミントをたっぷり入れておき、ミントの香りのお絞りにする
↑このようなものが考えられます。どれも、比較的簡単ですし、ミントはどんどん増えますので、気軽に試すことができます。
■香りのハーブ苗■ストロベリーミント9~10.5cmポット苗ハーブの苗/ミント:ペニーロイヤルミント3号ポット2株セット