ポプリのレシピ……私はこうしています
自作ポプリを作る場合、レシピをどうするかというのは、大きな問題です。
ポプリ作りの本や、「ポプリ レシピ」でweb検索すれば、レシピ集のようなものは簡単に見られると思いますが、私はそのようなレシピに忠実に作ったことは一度もありません。理由は、本気で忠実に作ろうとすると、なかなか全部の材料がそろわないからです。
なので、私はかなりおおらかに、「自分なりの適当レシピ」で作ります。
そういうレシピで、あまりうまくいかないこともあるのですが、再起不能なほど失敗したことはまだありません。失敗しないコツは、香りの強いもの(特に、ハーブ・スパイス類)は控えめすぎるかな?と思うほど控えめにすることです。香りにパンチが足りなければ、後から何か足して修正できるので、「石橋を叩いてわたる」方が絶対に安全です。
ポプリが再起不能になると、せっかく乾かして、一つ一つの材料を集めた時間が全部パーになってしまいます。冒険せずに、「絶対に失敗しない」と分かっているときにだけ勝負をしましょう。
以下で、私がレシピをどうやって決めているのか紹介します。私が調合するレシピは、大体下記の5つのパターンのどれかです。
その1 本で見たレシピを、大体なカンジで真似する
上にも書いたように、本に書いてあるとおりに材料をそろえようとすると、必ず一つや二つは何か買い足す羽目になり、しかも、「どうやってもそろわない」というものもあったりします。
レシピに忠実になろうとするから「これを買わなきゃ」「あれはどこで入手できるの?」ということになるわけで、一つ二つ足りなくたってOKと思えば、悩むことは何もありません。
レシピの中の、はずしようの無い主用材料以外のものが足りなくても、無視して足りないまま作ってしまいます。足りないものが主用材料だったら、作るのをあきらめます。
この作り方で、出来上がりの香りにアクセントが足りないようなことがあったら、別の材料を後から足して調整します。
その2 「基本的な配合」と言われているものを、大体なカンジで真似してみる
ポプリ界で、まず間違いない「基本的な配合」と言われている材料の組み合わせ方というものがあります。
それは、
というもので、言ってみれば、「限りなくベタな材料の配合」です。
私はこれをかなり大雑把に参考にし、あまり厳密に量にこだわることは無く、1・5カップのところを2カップくらいで作ったり、副材料を「0・5カップには足りないけど、とにかく手元にあるだけ」で作ったりしてしまいます。
この配合で、一つだけ例を出してみますと、たとえば、
- (主材料)乾いたバラとフリージアの花弁……あわせて1・5カップくらい
- (副材料)乾いたオレンジの皮とミントの葉……あわせて0・5カップくらい
- (保留剤)乳香……大匙0.5杯くらい
- ローズオイル……1~2滴 ※オイルと保留剤は、どちらか一方でもいい
↑こんな感じで混ぜておけば、まあ間違いは無いです。これは、今適当に考えた組み合わせですが、良い香りに決まっている主材料と、何にでも合いやすい副材料と、主材料(バラ)に合うと言われている保留剤と、主材料であるバラのオイルを混ぜているので、失敗するとは思えません。
初めてオリジナルなレシピで作りたいと思っている人は、この配合から始めてみると良いです。
その3 材料を組み合わせない=単一の材料で作る
あれこれと組み合わせようとするから、「どう組んだら良いのか」と迷うことになります。だったら、迷わず単独の材料で作ってしまえば良いのです。
独力でポプリになりうる素材は、バラ・ラベンダー・ゆり・ジャスミンなど、色々あります。バラに、ほんの一滴のローズオイルで作ったポプリなど、シンプルで良いと思います。さらに言うなら、オイル無しでバラの花弁のみでも、立派なポプリと言えます。
※こちらに独立した記事にしました→単品ポプリ(単一の植物で作るポプリ)
その4 そのときに家にある材料を適当に混ぜる
これでも、ポプリはできることはできます。これで失敗しないコツは、良香のメイン材料を一つか二つに絞り、その他は「色見せ」にすることです。
たとえば、相性の良い香りであるバラとラベンダーの二種類をメイン材料にし、ほかはほぼ無香のものを数種類混ぜます。そこに、バラともラベンダーとも相性の良いかんきつ類とミントでも加え、ローズオイルかベルガモットオイルを足らしたら、まあ大体良い香りになり、間違っても再起不能にはなりません。このときに、かんきつ類やミントを少なめにすると、よりリスクは低くなります。
その5 かつて作った「成功例」を、ほんの少しアレンジする
かつて作って、「これなら成功する」と分かっているものを、ほんのちょっと変えてみます。足し算するのも、引き算するのも、「ほんのちょっと」が安全です。特に、香りの強いものを足すなら、「ホントにほんのちょっと」が良いです。このやり方なら、「アレンジしないほうが良かったかな」と思うことはあっても、大失敗にはならないです。
私の方法は、基本的に「安全策」です
上記5パターンの私のやり方は、かなり弱腰というか、恐々やってる感じで、「それでは面白くない」と感じる人もいると思います。
一発、大発明みたいなすばらしいレシピを開発したいなら、私のような方法を手本にしていてはできないと思います。そのような人は、自力で優れたレシピ創作の道を切り開いてください!